デジタルクリエイティブコースでは、高度な制作に耐えうるハイエンドPCをはじめ、
必要となるハードウェアや制作環境を備えた制作スタジオを完備しています。
モーションキャプチャー、3Dプリンター、高機能プロジェクター、
リアルフィギュア制作のための塗装ブースなど、
あらゆるコンテンツ制作に対応した環境が整っています。また教室では、
大型のスクリーンによる上映会やワークショップなどのイベントも実施できます。
空間モデリング(1年生初期)
1年生のはじめは実際に作品を作りながらツール操作を覚えていきます。その中でも最初に取り組むのは「動かないもの」のモデリングで、モーションを伴わない3Dコンテンツを作ります。ローポリゴンのモデリングと質感表現を伴うマテリアルデザインの基本技術を習得していきます。モデリングが終わったあとはアンリアルエンジンに移行し、VR・メタバースを想定した空間構成を行い、モデリングされたものがどのように活用されるかまでを実際の制作を通じて一体的かつ連関性を実感しながら学んでいきます。
AQUARIUM (1年生前期)
1年生前期は主な開発ツールの基本操作を覚えることが重要です。単一のツールだけを覚えるのではなく、造形、テクスチュア、モーションデザイン、VR空間開発、映像編集など、それぞれがデータ連携していることを認識しながら実際に制作を進めていきます。その前期の集大成とした取り組んだ水族館(AQUARIUM)の課題は、大阪天保山にある「海遊館」を学生みんなで訪れ実際に泳いでいる海洋生物や水中空間の雰囲気やディティールをしっかり観察し、自分なりのコンセプトで構築した「水族館-AQUARIUM」を最終的には360°VR動画として制作しました。
妖怪プロジェクト (1年生後期)
1年生後期はハイポリゴン・ローポリゴンの連携についてさらに数をこなすこと、そしてモーションデザインの高度化に取り組みます。一番シンプルな魚をモーションデザインを水族館で経験し、さらに高度な鳥の翼の動きに取り組みました。ZBrush+MAYA+SUBSTANCEでモデリング、MAYAまたはBlenderでモーションデザインを行い、UnealEngineのアセットを用いながら空間演出を行い、360°VR映像作品として制作しました。この課題もモデリング、モーション、VR、動画編集とすべてを一連の工程として取り組みました。
グループワーク (2年生前期)
2年生では1年生までに取り組んできたスキルをもとに、学生それぞれが得意なスキルを持ち寄ってプロジェクトを進めます。得意分野を活かしてプロジェクトの中で役割分担を果たすことはもちろん、プロジェクトの進行状況によっては他のメンバーをサポートしたり、追加の作業を行ったりなど、1年次にすべてのツールを操作できるようになっているからこそ、グループワークの中でそれが活かされ、チーム一体となって目標を達成することが可能になります。
セルフスキルアップ・
プログラム (2年生通期)
1年生までに見通しを付けた自分の目標や特長を踏まえ、自分のスキルを卒業後の仕事に通じるよう磨きこみを図ります。操作の正確さ、作業の速さや作業効率性の追求、そして何より決められた時間内で必要なクォリティを実現できるべく、様々なケースを想定した数多くの作品制作に取り組みます。デジタルクリエイティブコースの学生は3Dコンテンツに関わるツールはほとんど操作できるようになっていますが、さらにその上にしっかりとした「強み」を持たせるよう各自が課題内容やスケジュールを設定して取り組みます。
番外編 (2年生不定期 学外のお仕事に取り組む)
自分のスキルが実際の現場で通じるかどうかは非常に重要な視点です。デジタルクリエイティブコースでは外部からの様々な依頼にも可能な範囲で対応していきます。このような業務プロジェクトは全員が参加できるとは限らず、その時点で能力が認められている学生から選抜されて取り組むケースが多くなります。この点でもすべてのツールの安定的な操作能力と納期に合わせた制作マネジメント能力が求められますが、実際のお仕事を通じた経験の価値は非常に大きく就職やフリーランスに向けての自信につながります。2022年度は某テーマパークのプロジェクションマッピングに株式会社ワクイクリエイティブへの協力として4名の学生が選ばれて取り組みました。大阪は万国博覧会が近づくにつれ数多くの依頼が想定されますが、デジタルクリエイティブコース全体で積極的に応えていきたいと考えています。