プロジェクションマッピング展示のお知らせ

公開日:2024.12.03

UMESHIBA-BASE  プロジェクションマッピング 「The Waves Wash the World」 開催のお知らせ

「The Waves Wash the World」は国内外で数多くのプロジェクションマッピングに携わってきたワクイアキラが取組む葛飾北斎のオマージュ作品の公開展示となります。
この度はワクイアキラがプロジェクションマッピングの特別講師を務める大阪総合デザイン専門学校デジタルクリエイティブコースの教員である谷口結音とその指導を受ける在校生と共に創り上げるプロジェクトとして進めてきました。芝田2丁目のそれぞれの主体が街づくりに取り組む中で、上田学園は学生や教員が作品制作と公開を通じて積極的に街づくりに働きかけることを進めています。
今回のプロジェクションマッピングは凸面鏡型の投射対象を造形し、周囲の空間演出を施したうえで様々な3D映像を投影します。凸面の投射画面がもたらす視覚効果を有効活用し円・回転・渦巻などの様々なモチーフで不思議な奥行きと立体感を感じさせる作品となっており、ショ-ウィンドウを用いた室内展示となっているため、天候にも左右されず、また夜間はもちろん、昼間でも十分鑑賞できます。
今回の作品制作はワクイアキラと谷口結音を中心に、本校デジタルクリエイティブコースの在校生の映像もどんどん公開、クリスマスやお正月などの特別な時期には限定映像を投射する予定です。梅田に来られた際には是非芝田二丁目UMESHIBA-BASEにお立ち寄りくださいませ。

■プロジェクションマッピング「The Waves Wash the World」実施概要
期間:2024年12月3日(火)~2025年1月31日(金)
会場:UMESHIBA-BASE 大阪市北区芝田2丁目5番1号 1F
主催:学校法人上田学園 大阪総合デザイン専門学校デジタルクリエイティブコース
協力:UR都市機構

UMESHIBA-BASE情報

【ワクイアキラからのメッセージ】

「The Waves Wash the World」について

2018年からクリエイター・ワクイアキラがリスペクトしている葛飾北斎の作品のオマージュプロジェクトにおける最新作品の発表をプロジェクションマッピングという表現によって実現するのが本展示のコンセプトのベースとなっています。2018年には、葛飾北斎が晩年に長野の小布施に移って制作した肉筆画の天井絵である「八方睨み鳳凰図」のフルカラー3Dモデルを再現するプロジェクトをスタートさせ、2021年には葛飾北斎が晩年に波をモチーフにして描いた「怒涛図」をVRで360°体験できるコンテンツとしてテレビ東京「新美の巨人」との番組企画の中で制作してきました。今回のプロジェクションマッピングは、ワクイアキラによる北斎のオマージュ作品の最新作となります。
昨今、世界中で異常気象による水害のニュースが後を絶えません。例えば、インドネシアの首都ジャカルタは、地盤沈下と海面上昇の影響で深刻な水没の危機に直面しています。特に北ジャカルタでは、地盤沈下が年間15センチメートル進行し、最も深刻な地域では年間28センチメートルに達しています。このままでは、2050年までに北ジャカルタの95%が海に沈むと予測されています。このようなニュースはインドネシアなど一部の地域に限定されるものではなく、過去に大きな水害の前例がなかったヨーロッパやアメリカなどの一部の地域においても異常気象として世界中に報じられたたのが2022~2024年でした。
北斎の有名な版画作品である波の絵「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」は、海の波をモチーフにしていますが、ワクイアキラは、2021年にVRコンテンツでの表現を試みた「怒涛図」が、正方形の支持体の中に円形に渦を巻く波の絵であり、なおかつ「男波」「女波」いう2対の絵で表現されていることから、おそらく海の波といった風景描写の意味合いにとどまらす、物事の二元性を表現した「波」であると考え、「始まり」と「終わり」あるいはその永遠の繰り返し、さらには「輪廻」までを波の絵に込めているのではないかと考え、VRで「男波」「女波」いう2対の絵をつなげるという表現をおこないました。
またワクイアキラの日常生活における一場面の中のエピソードとして、洗濯機によって自らの身に着けたものを洗う行為である「洗濯」と、回り続ける洗濯機の中の水の形状が、いつからか視覚的には「怒涛図」と溶け合い、聴覚的には毎日のように耳にする世界の水害の様子と溶け合い、今回の「The Waves Wash the World」の作品の発想に至りました。
日々の人間の暮らしの中でなくてはならない水、そしてまた水害といった形で人間の暮らしや文明をいともたやすく破壊する水は、時に美しい形状に見え、また時に残忍な姿にも見えます。地球の面積の70%、人体の70%を占めるこの不思議な存在である「水」は、テーマとしても鑑賞者にとってポジティブにもネガティブにも様々な思いやイメージを想起させる存在であることを今回のプロジェクション作品の中に込めています。
怒涛図の原画を眺めると、とどまることのない白波の美しい形状に驚くと同時に、徐々にその白波の枝別れした1本1本が、人の指や手のようにに見えてくる瞬間があります。その白波の手によって見る者が奥へと吸い込まれていくような恐れを感じ、人によっては死さえも想像するかもしれません。そして2対の絵の「女波」の存在があることで、再び生を受け、この世界に生まれることができるという希望も感じます。自分自身の人生の始まりと終わり、そして今という世界の経過と終わり、そしてまた新たに始まる新世界に思いを寄せながらプロジェクション作品が生み出されます。

 

 

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